私信：某さまへ、ＧＧのＧをお薦めします

グールド演奏のベートーベンのＣＤを探していて、ついでに何か無いかとゴソゴソ……　ベートーベンはビデオしか見つからず、出て来るのはバッハばかりなり。　バッハの他にはスクリャービンやらヒンデミットやらも出て来ました。　おお、こんなものまで（って言ったらスクさんヒンデさんに失礼）買ってたんだな。　もぅ、彼が弾けば何でもグールド節炸裂な訳で、好きな曲になってしまうんです。　が、やっぱり初めはバッハ、ベートーベン、ブラームスの三大Ｂから聴くのが良いんじゃないかと思います。
今はバッハのパルティータ聞いてます。　掘り出した甲斐がありました。　うん、満足ｖ　そんでもってグールドのバッハの代表曲と言えば、『ゴールドベルグ変奏曲』だと思うんですよ。　前にも書きましたが、グールドはこの曲を２回録音しています。　デビューの時と、お亡くなりになる前年ですね。
私が先に聴いたのは後年の新盤の方。　一度目は薦めてくれた人と聴いていたので「いいなぁ」くらいにしか思わなかったのですが、その日の夜にひとりで再聴して、涙がぽろぽろぽろぽろ止まらなくなってしまった思い出があります。　音楽聴いてて、あんなに泣いたのは後にも先にもこのゴールドベルグだけではないかと……
まぁ、そんな訳でグールド信者になった私は、デビュー盤も当然買いました。　これがまた本当に凄い名演で、「天才ここに現る」とはこういう事を言うんだと知りました。　当然の事ながら、新盤とは全く違うゴールドベルグで、衝撃に目を瞠るって感じでした。
ＧＧ（グレン・グールド）のＧ（ゴールドベルグ変奏曲）と覚えておいて、機会がありましたら一度聴いてみて下さいませ。　デビュー盤、新盤、出来る事なら両方を聴いてみて欲しいですけれども、それでも「どっち？」と聞かれたら――
死ぬ時に神様から「最後に１曲だけ聴かせてやる」と言われたら、選ぶのは新盤のゴールドベルグです。　参考になりましたでしょうか？